遺族厚生年金と愛人
夫が10年以上愛人と同棲すると、遺族厚生年金は愛人が受給する場合がある
- 愛人が遺族厚生年金を受給するには条件が必要
- 先ず戸籍上の妻との間で「届出による婚姻関係がその実態を全く失っている」事が必要です。
これには基準があり、
1.当事者が離婚の合意に基づいて夫婦としての共同生活を廃止していると認められるが、戸籍上の届出をしていないとき。
2.一方の悪意の遺棄によって夫婦としての共同生活が行われていない場合であって、その状態が長期間(おおむね10年以上)継続し、当事者双方の生活関係がそのまま固定していると認められるとき。
等の状況があると、愛人が遺族厚生年金の受給資格を満たすことになります。
- 2項の場合には、
- *夫婦が別居していること。
*夫婦間に生計維持関係が反復して存在しないこと。
*夫婦間の意志疎通をあらわす連絡・訪問などが反復継続して存在しないこと。
*夫婦は別居、夫は愛人と同棲という状態がおおむね10年以上継続していた。
*夫婦間に復縁の話は全くなかった。
という状況が必要です。
- 遺族厚生年金
- 遺族厚生年金に関しては、本妻・愛人双方とも、夫が生存中に、自分に有利になるように、各項目毎の証拠・立証書類を出来るだけ沢山集めておくことが必要です。
- 遺族厚生年金以外の財産
- 夫の生存中に、財産を自分の方に名義を変更してもらい、自分の支配・管理下におく事です。
出来れば、夫に、自分に有利な「遺言」を「公正証書」で作成してもらいます。
遺族共済年金受給権は内縁の妻にある
- 遺族共済年金の受給権は内縁の妻にある( 2005.04.21最高裁判決)
- 遺族共済年金の受給権をめぐって、共済制度に加入していた男性が死亡後、同居していた内縁の妻と別居していた本妻が争った上告審の最高裁判決がありました。
最高裁判決は「男性と戸籍上の妻との婚姻関係は実体を失って形骸化しており、内縁の妻は事実上婚姻関係と同様の事情にある」として内縁の妻の受給権を認めました。
判決は、日本私立学校振興・共済事業団の「内縁の妻には支給しない」とした裁定を取り消した一、二審判決を支持。
日本私立学校振興・共済事業団の上告を棄却しました。
判決によると、昭和31年(1956)、男性は戸籍上の妻と結婚、長男を儲けた。
昭和53年(1978)から20年以上、別居状態となったものの、戸籍上の妻は平成11年(1999)までは男性の被扶養者として扱われていた。
一方、内縁の妻は、昭和42年(1967)、大学入学。当時、助教授だった男性と知り合う。
昭和54年(1979)頃から親密なり、夫婦同然の生活をするようになった。
男性の収入で生計を維持し、男性が平成13年(2001)に死亡した際も、最期まで監護した。
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