ハーグ条約
ハーグ条約の概要
ハーグ条約批准国・非批准国
日本国内の加盟反対派の主張・加盟賛成派の主張
ハーグ条約の概要
- ハーグ条約の正式名称
- 「国際的な子の奪取の民事面に関する条約」。
1980年署名の多国間条約。1983年発効。オランダのハーグ国際私法会議で締結されたハーグ条約の一つ。長いので通称「ハーグ条約」。
日本は批准(加盟)していない。
- ハーグ条約の目的
-
ハーグ条約の目的は、「国境を越えて子供を不法に連れ去る、あるいは留め置くことの悪影響から子供を守る」ことです。
国際結婚した夫婦が不仲・離婚となった場合、親が他方の親に無断で子を母国などの国外に連れ去ることがあり、その場合連れ去りが児童の定住国では不法行為であっても、国内法・捜査権が国外に及ばないことから、連れ去られた定住国側が事実上返還請求できない場合があります。
このような場合、連れ去りが起こった時点での児童の定住国への帰還を義務づけることを目的として作られた条約です。
- ハーグ条約の内容
- この条約は公正な親権調停を規定するものでなく、あくまでも児童の定住国の権限を有効と規定しています。
同条約では、適切な管轄裁判所で親権に関する決定を下すことができる、常居所がある国に子供を速やかに戻すための手続きを規定しています。
いずれの親に対しても、子供と面会する権利の保護を保証しています。
- 子の返還の例外規定
- 子が16才に達すると、この条約は適用されなくなる(第4条)。
連れ去られた先の裁判所あるいは行政当局は、子の返還を決定するに際して、子の意思を確認し、子の成熟度などの状況をみて、返還しない決定をすることもできる(第13条2項)。
- ハーグ条約の重要性
- アメリカは、日本は人権に関しては後進国と見なしています。
アメリカは、人身売買については「人身売買報告書」において、日本は性的搾取を目的とした女性の移送目的国となっており人身売買の要監視国と批判をしています。
同様に、アメリカは、「離婚した日本人妻の子の連れ去りは拉致である」として、「日本は拉致において北朝鮮と変わらない」とまで批判し、日本にハーグ条約への早期加盟を要求しています。
日本のハーグ条約加盟は、現在の「離婚後は単独親権」から「共同親権に変更」になると、国内の日本人同士で離婚した非監護親からも期待されています。
北朝鮮による日本人拉致問題の解決に対するアメリカの支援が強化されるという観点からも期待されています。
続き ハーグ条約の重要性
ハーグ条約批准国・非批准国
- ハーグ条約批准国
- 現在までに81カ国が同条約に加盟。北米、ヨーロッパ、オーストラリア、南米、南アフリカ、などの西洋文化圏の国のほとんどがこの条約を調印・批准している。
主要国のうち未加盟国は日本とロシア。
- ハーグ条約非批准国
- 日本をはじめとしてアジア・アフリカ・中東のほとんどの国がこの条約に調印していない。
- 加盟・非加盟の違いは、宗教・制度・価値観の違い
- 西洋文化圏の国とアジア、アフリカ、中東国の間では、宗教の違い・価値観の違い・離婚・親権の制度の違いがあります。
途上国では社会的・経済的な理由から父親に親権が与えられることが多い。
日本でも昭和40年以前は、経済的に余裕のある父に親権を与える−貧しい母の環境は子の福祉に反する−とするのが主流でした。特に長男=跡取り息子の親権はほとんど父親でした。
イスラム社会では男性のイスラム教徒の子はイスラム教徒であるとされ、その親権は父に属するとされてます。
非加盟国においては離婚が容易でない場合が多く、途上国であれば女性が国際結婚後に欧米に移民することが多いため、
最初に離婚裁判が起こり、判決が「子供の定住地」との判断が出るのは欧米先進国である場合が多い。
そのためハーグ条約に調印すると、ほとんどの場合は手続きや価値観の異なる外国(欧米)にこれらの国が子供を送還する結果となる、という理由から批准しない国が多い。
日本国内の加盟反対派の主張・加盟賛成派の主張
- 日本国内の加盟反対派の主張
- 近年、外国に住む日本人母が外国人夫に無断で日本に子連れ帰国する、という事例が増加している。
外国人夫の暴力・麻薬・酒乱・貧困から逃れて、やっと日本に子連れ帰国ができたのに、日本がハーグ条約に加盟すれば、子を再び劣悪な生活環境に戻すことになり、子の福祉(幸福)に反する。
仮に日本がハーグ条約に加盟した場合、欧米の裁判所で子の返還命令、子を外国人夫に強制送還、日本人妻は子供を失うケースが多いと予想される。
多くの場合、子を再度日本に連れ戻すことはほとんど不可能で、子との面接交渉も海外に行かなければ会えないので難しくなる。
元夫がアメリカ人の場合、アメリカ人夫に子を返還後、離婚後も共同親権とされ、日本人妻が近くに居住している限り面接交流は可能だが、日本人妻が日本に長期帰国すれば親権を放棄したと見なされ、その後の面接は許可されない場合もある。
- 日本国内の加盟賛成派の主張
- 日本は欧米各国から早急なハーグ条約加盟を迫られている。加盟しない日本は「異常な国」と見られている。日本も早急にグローバルスタンダード化すべきだ。
加盟反対派の心配には、ハーグ条約の例外規定、
「子が身体的・精神的苦痛にさらされる危険性が高い場合、子を返還しなくてもよい」
「加盟しても、裁判所が個別ケースごとに判断、子の利益に反する判断すれば子を返還しなくてもよい」
で対処して、子を返還しないですむ場合もある。
※実際には子連れ帰国した貧しい日本人妻には、欧米での弁護士費用・通訳費用・旅費も大きな負担。
日本帰国後にアメリカ人夫に親権の裁判を提訴されるなど全く想定外で、「アメリカ人夫の暴力・麻薬・酒乱・貧困など子の福祉に反する証拠」を持参して日本に帰国した母はほとんどいないと思います。
日本人妻は、裁判に出廷せずに敗訴、又は子の福祉に反する証拠を示せずに敗訴、子をアメリカ人暴力夫に返還の可能性が高い。
※2003年に加盟国の裁判所が子の返還を拒否した144件のケースのうち、例外規定を理由としたものは2割近く。30件弱。(朝日新聞)
数字は、賛成派の「例外規定の適用で対処」などあまり期待できない、と示しています。
無料電話相談 浮気・浮気調査・離婚のご相談はお電話でどうぞ(ご相談無料)